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製造現場では、いろいろな課題が発生します。

「人が足りない」
「生産能力が足りない」
「残業が多い」
「ミスが多い」

そして、その解決策として、

「人を増やそう」
「新しい設備を入れよう」
「システムを導入しよう」

という話になることがあります。

もちろん、それが必要な場合もあります。

ただ、その前に一度考えてほしいことがあります。

「それをする前に、できることはないか?」

ということです。


人を増やす前に、仕事を見ましたか?

「忙しいから、人を増やしたい」

これはよくある話です。

でも、その前に、

なぜ忙しいのか?

を見てみる必要があります。

例えば、

・必要以上にモノを運んでいる
・探し物に時間がかかっている
・同じ内容を何度も入力している
・必要以上に検査している
・手待ちが発生している
・昔から続けているだけの仕事がある

こうした仕事が残ったまま人を増やすと、

ムダな仕事まで人を増やして対応する

ことになってしまいます。

まずは仕事の状況を見える化する。

そして、

「この仕事、本当に必要?」

と一つずつ見ていく。

人を増やすのは、その後でも遅くありません。


機械を入れる前に、できることはないか?

生産能力が足りない。

そこで、

「新しい機械を買おう」

という話になることもあります。

でも、その設備は本当に必要でしょうか?

例えば、現在の設備を調べてみると、

稼働していない時間が多い。

段取り替えに時間がかかっている。

設備が止まっている時間が長い。

前後工程とのバランスが悪い。

こうした問題が隠れていることがあります。

100の能力を持つ設備を60しか使えていないのに、

「能力が足りないから、もう1台買おう」

となっているかもしれません。

それなら、新しい設備を入れる前に、

今ある設備を80まで使えるようにできないか?

と考えてみる。

設備投資が不要になるかもしれません。


自動化する前に、その仕事は必要か?

これは自動化やDXでも同じです。

「この作業を自動化しよう」

となったとき、私はその前に、

「そもそも、この作業は必要ですか?」

と考えることが大切だと思っています。

ムダな仕事を自動化すると、

ムダな仕事を速くできるようになっただけ

ということにもなりかねません。

これはシステム導入でも同じです。

紙でやっていた複雑な業務を、そのままシステムに置き換える。

それより先に、

「この入力は必要?」

「この承認は必要?」

「この帳票は必要?」

と考える。

なくせる仕事は、なくしてしまう。

そのうえで残った仕事を、デジタル化・自動化する。

この順番が大切です。


改善は「足す」前に「減らす」

問題が起きると、私たちはつい何かを足して解決しようとします。

人を足す。

設備を足す。

チェックを足す。

帳票を足す。

システムを足す。

でも、足せば足すほど、仕事が複雑になることもあります。

だからこそ、

「何を足すか」の前に、「何を減らせるか」を考える。

これは現場改善の基本的な考え方の一つだと思います。


「〇〇する前に?」と考えてみる

例えば、

人を増やす前に?
→ ムダな仕事を減らせないか。

設備を買う前に?
→ 今ある設備をもっと活用できないか。

自動化する前に?
→ その作業自体をなくせないか。

システムを導入する前に?
→ 今の業務をもっとシンプルにできないか。

検査を増やす前に?
→ 不良を作らない仕組みにできないか。

このように、

「〇〇する前に、できることはないか?」

と一度立ち止まって考えるだけでも、改善の選択肢は広がります。


お金をかけないことが目的ではない

もちろん、人を増やすことも、設備投資も、自動化も必要です。

重要なのは、

「投資をしないこと」ではありません。

今の仕事を十分に見ないまま、いきなり投資で解決しようとしないことです。

ムダを減らす。

仕事を簡単にする。

今ある設備を活かす。

そのうえで、

それでも必要なら、人を増やす。設備を入れる。システムを導入する。

そうすれば、投資そのものの効果も高くなるはずです。

問題が起きたとき、すぐに解決策を考えるのではなく、

「その前に、できることはないか?」

この問いを一つ持っておく。

現場改善では、とても大切な考え方だと思います。

CATEGORIES:

生産性向上

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