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品質不良や設備トラブルが起きたとき、よく使われる「なぜなぜ分析」。

「なぜ?」を繰り返して、真因を探っていく方法です。

ところが、研修などでなぜなぜ分析をすると、よく聞かれる質問があります。

「なぜは、何回やればいいんですか?」

5回?
3回?
原因が出るまで?

私は、

「回数を決める必要はない」

と考えています。


「なぜを5回」は目的ではない

なぜなぜ分析は「5Why」と呼ばれることもあるため、

なぜを5回繰り返さなければならない

と思っている人もいます。

しかし、3回で十分な場合もあれば、5回でも足りない場合もあります。

大切なのは回数ではありません。

再発防止につながるところまで原因を掘り下げられたか。

ここが重要です。


例えば「部品のセットミス」

例えば、加工工程で不良が発生したとします。

調べてみると、

「部品が正しい位置にセットされていなかった」

ことが分かりました。

では、対策として、

「作業者に注意する」

「セット位置をよく確認する」

としたらどうでしょうか。

これでは、また同じことが起きる可能性があります。

もう一段掘ってみます。

なぜ、正しい位置にセットできなかったのか?

→ 正しくセットされたかどうか、分かりにくかった。

なぜ、分かりにくかったのか?

→ 正しい位置に入っても、突き当たりやクリック感がなかった。

ここまでくると、

「注意する」

ではなく、

「正しい位置にしかセットできない治具にする」

「セット完了をセンサーで検知する」

など、仕組みに対する対策が考えられます。


「人」が原因になったら、もう一度考える

なぜなぜ分析をしていると、

「作業者が確認しなかった」

「注意不足だった」

「教育が足りなかった」

という原因にたどり着くことがあります。

ここで分析を終えてしまうと、

「再教育する」「注意喚起する」

という対策になりがちです。

もちろん教育が必要なケースもあります。

しかし、私はここでもう一度、

「なぜ、その人が間違えても不良が流れてしまう仕組みだったのか?」

と考えることが重要だと思っています。

人は間違えます。

だからこそ、

間違えても不良にならない、あるいは間違いにすぐ気づける仕組みにできないか。

ここまで考えることで、再発防止につながります。


では、どこで「なぜ」を止めるのか?

私は、次のように考えると分かりやすいと思います。

なぜなぜ分析を進めて、

「ここを変えれば、同じ問題が起きにくくなる」

という具体的な仕組みや条件にたどり着いたら、一度止めてみる。

例えば、

「作業者が注意する」

ではまだ弱い。

「作業者を教育する」

も、もう少し掘れそうです。

一方で、

「逆向きには入らない治具にする」

「設定値を自動で読み込む」

「異常条件では設備が動かない」

までいけば、かなり具体的な再発防止策につながります。

つまり、

なぜなぜ分析のゴールは「真因」という言葉を見つけることではありません。

有効な対策につながる原因までたどり着くこと。

これが一つの目安だと思います。


深掘りしすぎにも注意

一方で、「なぜ?」をどこまでも続ければいいわけでもありません。

例えば、

「作業者が間違えた」

↓ なぜ?

「疲れていた」

↓ なぜ?

「睡眠不足だった」

↓ なぜ?

「夜遅くまで起きていた」

……

ここまでいくと、会社の改善活動として対策できる範囲から離れてしまう可能性があります。

大切なのは、

自分たちが変えられる仕事の仕組みや条件に目を向けること。

設備、治具、作業方法、標準、情報、検査方法、教育の仕組みなど、会社として改善できるところまで掘り下げます。


「5回」より「対策につながったか」

なぜなぜ分析をするとき、

「まだ3回しかやっていないから、あと2回」

と考える必要はありません。

逆に、

「5回やったから終了」

でもありません。

最後に確認したいのは、

「この原因に対して対策をすれば、本当に同じ問題は起きにくくなるか?」

ということです。

答えが「YES」なら、そこで一度止めていい。

答えが「いや、まだ起きそうだな」であれば、もう一度「なぜ?」と考えてみる。

なぜなぜ分析で大切なのは、回数ではなく、

「再発防止につながるところまで掘れているか」。

私は、これを一つのゴールにしています。

TK Consultingではなぜなぜ分析の社内研修を行っております。やり方を解説して、事例で学んだあと、社内で実際に起こった事を題材としてなぜなぜ分析をやってみます。オープンセミナーではなかなかできない社内研修のメリットです。気になった方はぜひ一度お問い合わせからお声掛けください。

CATEGORIES:

品質管理

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